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東洋医学を導入! ICD-11「国際疾病分類」

[2018.10.05]

漢方や針灸など東洋医学が、なぜ今、話題になってきているのか不思議に思われるかもしれません。日本橋高島屋新館の記事NHK特番の記事も、その一連の流れ。「なんで?」と違和感を感じる方も正直多いと思います。

 

単刀直入に、世界で東洋医学が見直されているからです。その1つがICD-11。すでに東洋医学の国際化・標準化が、世界的に起き始めています。今日はカタイ話ですが、お付き合いください。

 

ICD(International Classification of Disease)つまり「国際疾病分類」とは、WHO(世界保健機構)が死因や疾病の統計をとるための基準として公表している分類です。

 

日本には1900年(明治33年!)から導入されており、これをもって世界各国の死因や疾病の統計比較が国際的に、学際的にできるわけです。当然、病院やクリニックなどで用いられるカルテ管理などにも活用されています。

 

現在、日本では第10版のICD-10が導入されています。が、我が国でも近い将来、第11版のICD-11に version up される方針です(第20回社会保障審議会統計分科会疾病、障害及び死因分類専門委員会議事録、2017年6月29日)。

 

そのICD-11ですが今年6月、医学誌 Lancet にこのように掲載されました。

"A section on traditional medicine conditions has been introduced."

つまりICD-11には伝統医学の項目が加わった、ということです。

 

あっさり書きましたが、これは本当にスゴイことです。ここで言われている traditional medicine(伝統医学)とは、インドのアーユルヴェーダなどもありますが、今回WHOで採択されたのは「中国・韓国・日本」に限った東洋医学のみです。

 

中国・韓国・日本には伝統医学の基盤となる文献(古医書)が他の地域よりも大系化されていることが重要視されたようです。日本の、特に江戸期の古医書の学問レベルは、世界的に見てもたぐい稀に高いのです。

 

東洋医学が西洋から逆輸入される時代を迎えつつあります。

ICD-1が導入された明治期、東洋医学は壊滅的に日本からほぼ駆逐されました。

ICD-11が導入されようとされている次の時代、西洋医学は現在の体制は維持できず、伝統医学や予防医学の力が必要になる。

 

私は、日本東洋医学会に入会した2000年から東洋医学の復興を確信していました。イノベーター理論では、東洋医学の立ち位置はまだ「アーリーアダプター」なのかもしれません。それで良いと思います。一時の流行ではなく、じわじわと東洋医学と西洋医学の良い面、苦手な面をすり合わせていく作業時間がある方が良い。

 

東洋医学の良さを分かっている人は、ファンとして、そのライフスタイルを続けてくれれば良い、と願います。先に紹介した厚生労働省の内容には、以下の発言があります。

 

「伝統医学の章が設けられたことに関しまして、我が国では西洋医学と共に漢方医学が使用されており、こうした新しい章が設けられたことを評価したいと考えております。伝統医学におけるデータ収集、研究が進むことに加え、他章とのコードの組み合わせにより西洋医学、伝統医学の連携が可能となる事を期待しています。」

 

その通りです。新しい時代を迎えたと思います。

 

八重洲地下街クリニック
院長 堀田広満

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