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めまい・耳鳴り

「めまい・耳鳴り」には東洋医学が本領発揮

どんな症状なの?

「めまい」は身体のバランスを保つ機能に障害が起きる症状であり、日本人の50人に1人(240万人以上)に認められている症状です。

「耳鳴り」は外部に音源がないのに音を感じる症状であり、日本人の1割以上(1200万人以上)に認められる症状です。
それぞれ頻度が多い症状でありながら、西洋医学的な治療が効きにくい特徴があります。

一昔前は高齢の方に多くみられる傾向がありましたが、最近ではイヤホンで大音量で長時間音楽を聞き続けるような若者たちが耳鳴りやめまいに悩まされるケースも増えてきました。

また、病気の種類にもよりますが、ある日突然めまいや耳鳴りに悩まされる方も多くいらっしゃいます。急な異変に不安になられる患者さんはとても多いです。慌てて耳鼻科に駆け込んでみたものの、なかなか納得できる回答を得られるケースも少なくないようです。

どうして起きるの?

「めまい」「耳鳴り」ともに原因として考えられていることは、

● ストレス
● 睡眠不足
● 運動不足
● 偏食
● アルコール
● タバコ などです。

 めまい

「めまい」は以下の3つに分類できます。

● 脳の疾患による中枢性めまい
脳幹のトラブル、小脳の異常が疑われるめまいです。

● 耳の疾患による末梢性めまい
良性発作性頭位めまい症(BPPV)が代表的ですが

 ・ メニエール病
 ・ 突発性難聴
 ・ 中耳炎 などもあります。

● 心因性で起きるめまい
こころのトラブルで起きます。頻度的には圧倒的に多いめまいです。

 耳鳴り

耳鳴りの原因ですが、実際に身体の中に音源がある場合や、聴覚神経の異常な活動、難聴を引き起こす病気などがあります。また、耳鳴りが発生するメカニズムは脳の活動に異常があるのではないかとも考えられています。

人が音を認識する流れとしては、最初の波動は鼓膜で受け止めます。それから、その先に振動を伝える際に内耳にある蝸牛がそれを電気信号に変換し、その電気信号を神経が頭の中に伝えています。通常はその信号の増幅はコントロールされていますが、難聴がある人は聞こえないことを補うために電気信号が活発化してしまいます。つまり蝸牛から中枢神経に異常がある状態となります。実際、耳鳴りを起こす患者さんの9割に難聴があるというデータもあります。耳鳴りは聞こえが悪い状態を補おうとする代償反応なのです。音を感じ取ろうと過敏にならなければ耳鳴りは消える方向に向かう可能性があります。

どんな種類・病気が考えられるの?

 めまい

● 回転性めまい
横になっても天井がグルグル回るめまいです。

● 動揺性めまい
フラフラ、ふわふわとした感覚になるめまいです。

● 失神前めまい
意識が遠くなったり血の気が引いたりする特徴があります。

起立性調節障害などの自律神経疾患や不整脈が隠れていることもあります。

 耳鳴り

● 実際に身体の中に耳鳴りを起こしている音源があるケース
● 聴覚神経の異常な活動
● 難聴を引き起こす病気 などがあります。

蝸牛の中にある液体を内リンパと言います。内リンパが多い状態を「内リンパ水腫」と言います。その内リンパのトラブルによって耳鳴りが悪化するケースがあります。
また聴覚をつかさどる聴神経の腫瘍が耳鳴りを起こすケースもあります。

また意外かもしれませんが、人は誰でも音が全くない部屋(完全無音室)に閉じ込められると100%耳鳴りを起こすと言われています。つまり全ての人が耳鳴りを起こす素質を持っており、耳鳴りが即病気に繋がるとは限らないということです。

どうやって診断するの?

 めまい

めまいには危険な病気が隠れていることがあります。

脳に関わる「中枢性めまい」や、緊急性を要する小脳出血などがないかどうかを慎重に問診など診察で判断します。
また、以下のような症状のいずれか一つがあれば、危険なめまいの可能性があり、要注意です。細心の注意を払って診察いたします。

● 手足のしびれ
● 顔や唇のしびれ
● モノが二重に見える
● いつもと同様の声が出せない
● 激しい頭痛 といった症状がある場合です。

また、頻度の多い良性発作性頭位めまい症は、頭の位置を動かすと回転性のめまいが誘発されたり、消えたりする特徴があります。頭位が関係するめまいかどうかはそれで診断できます。他にも「メニエール病」や「突発性難聴」などが代表的であるめまいの多くは、難聴があるかどうか、めまいの持続時間、発症年齢などから診断いたします。

うつ病や不安障害などの精神性疾患も独特の訴えがあるので、心因性も念頭に置きながら丁寧に問診し、判断いたします。

 耳鳴り

一方、実は耳鳴りの検査法はいまだに診断方法が確立されていないもののひとつです。

症状はさまざまですが、1か月以上固定した症状が続いている場合はCTなどの画像検査が必要となる場合があります。患者さんが感じている音に近い周波数を聞いていただいたり、耳鳴りの大きさをカウントするなどといった検査法もありますが、どうしても検査結果にバラツキが出やすいという問題もあり、いまだに検査法が確立しにくい状況があります。

どういう治療法があるの?

西洋医学では耳鳴りに対して、耳の中への血流を改善させるためのビタミン剤やATPといった薬をいくつか処方いたします。

また、脳梗塞後のめまいには脳循環改善薬のイブジラストなどが用いられる場合もあります。

ただ、めまいや耳鳴りに効くとされている薬にも統計学的な分析を加えると、いまだにその有効性には疑問が残るという報告がされるほど確立された治療法がまだありません。

最近では耳鳴りの治療に音響療法(TRT/Tinnitus Retraining Therapy)という新しい治療法が普及し始めました。耳鳴りがある患者さんにあえて別の音を聞かせることで、もともと感じていた耳鳴りの音を気にならなくさせる治療法です。

耳鳴りには心理的な側面が多分にあることも事実で、突発性難聴を除いて、ほとんどの耳鳴りは致命的なものはないということを患者さんに正しく理解していただくだけで、安心してその後自然に耳鳴りが消えていくケースもあります。耳鳴りにはそれほどまでに精神的な要素が深く関係していることが伺えます。

当院の診療方針

東洋医学的なものとしてはさまざまな手法がありますが、代表的なものとしては体の中に水が滞っている状態と捉え、その水を取り去る薬が有効です。五苓散(ゴレイサン)や柴苓湯(サイレイトウ)がその代表例であり、即効性ある薬です。
また柴苓湯に含まれている生薬にはステロイドと似たような作用を持つものがあります。実際に耳鳴りの治療でステロイドを使用することがありますが、そのステロイドよりも柴苓湯のほうがよく効く場合があります。

さらに五苓散の中の桂皮(ケイヒ/シナモン)には蝸牛の内リンパ内にある浮腫を軽減する効果があります。内耳に存在するアクアポリンという炎症反応や浮腫を起こす物質を桂皮が抑制するという研究論文もあり、徐々にその確かな効果が明らかにされつつあります。

その他にも釣藤散(チョウトウサン)、抑肝散(ヨクカンサン)といった薬が有効です。両方の生薬に入る釣藤鈎(チョウトウコウ)と甘草(カンゾウ)は脳内の信号伝達に関わる物質(グルタミン酸)により神経系を抑制する効果があり、さらにその経路を調節する作用を持ちます。

他にも八味地黄丸(ハチミジオウガン)、加味逍遥散(カミショウサン)などは耳鳴りやめまいに有効な漢方として今や広く知られています。水のトラブルだけでなく、気持ちのトラブル、ホルモンが複雑に絡まる病態にも有効とされています。

その他

急に激しいめまいや耳鳴りを発症し、通常ありえないような急激な症状を伴う場合は早期治療が必須です。無理に我慢せず、正しい判断と早めの治療開始が肝心となる病です。

救急外来を受診しなければならないほどの強いめまいは入院を必要とするケースもあります。一方、症状が軽く外来受診で事足りる場合は、不定愁訴となるめまいと診断されるため、おそらく医師には「気にしないで下さい」と言われる程度で終了となる患者さんも多いことでしょう。実際、めまいに関してはどう対応して良いかわからない医師も多いものなのです。それは症状が軽いがゆえに、心のトラブルなどさまざまな原因が積み重なって見えるケースも多く、加えて検査法がいまだ確立されていないことがその大きな理由にあたります。

さらには患者さんの主観がどうしても多く入りがちな病であるという特性にあります。主観で判断せざるを得ない病は西洋医学が最も苦手とする分野です。一方、東洋医学はそういう主観を細やかに拾い上げることに優れています。めまいや耳鳴りに長くお悩みの方はぜひ一度、東洋医学を用いた治療を試してみる価値はあると考えます。

めまいや耳鳴りは、東洋医学で言うところの「未病」に相当します。未病とはそのまま放っておけば病気に向かいますが、適切な治療を早期に行えば回復が見込める状態です。めまいや耳鳴りは慢性化してしまうと、常に不安感が付きまとうことになり、うつ状態に陥る患者さんも決して珍しくはありません。また、めまいと耳鳴りは同時に引き起こされることも多いですから、西洋医学で満足できる治療が得られなかった方こそぜひ当院を受診してみてはいかがでしょうか。

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